ポイント
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シートマスクの効果に疑問を持っている方
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毎日朝晩のシートマスク使用が肌に与える影響を知りたい方
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乾燥やシワ対策に適したスキンケア方法を探している方
「毎日シートマスクをしているのに、乾燥が治らない」「シワも目立つまま…」——そんなふうに感じている方、もしかしたらそのケア、逆効果かもしれません。
今回は、肌断食歴13年・宇津木式スキンケア実践中の私から、「シートマスクは乾燥・シワに本当に効果があるのか?」について、肌のバリア機能という視点からお話しします。
角質層の役割や薬機法との関係にも触れながら、「なぜ毎日のシートマスクが肌荒れを引き起こすのか」について、私の体験も交えて分かりやすく解説します。
シートマスクが(シワ・乾燥・弛み)に効果がない理由
店頭でも多くのシートマスクが陳列されていますし、毎日使用をするのが良いという話も聞くので、2024年現在流行っているのだと思います。
ただ、肌断食(宇津木流スキンケア)をしている私は、シートマスクを高頻度で使用するのは肌には良くないと考えています。
薬機法でシートマスクの成分は浸透するのは角質層までと定められている
SNSやネットで調べたところ、下記効果をシートマスクに求めて使用している方が多いように感じました。
- 保湿したい
- 肌の乾燥を治したい
- 目尻のシワを消したい
- 法令線を薄くしたい
- 肌をツヤツヤにしたい
水分が沢山含まれているシートを顔にのせるので、その水分が肌に浸透して乾燥やシワが薄くなるような感じがするからかもしれません。
ただ、市販の誰でも手に入れる事が出来るシートマスクなどの化粧品の成分は、薬機法で肌に浸透するのは角質層までと定められています。
薬機法とは
皆さんが日常使われる化粧品というものには、化粧水などの「皮膚用化粧品」や口紅やファンデーションなどの「仕上用化粧品」、さらにシャンプーなどの「頭髪用化粧品」などさまざまな製品があります。さらにいわゆる「薬用化粧品」のような「医薬部外品」もあります。化粧品メーカーは、化粧品をお客様に届けるため、その開発段階、製造段階、流通段階といろいろなステージで、遵じゅん守しゅしなければいけない規制をクリアしています。これらの規制を規定する重要な法律が「薬機法」です。
参照:国民生活センター/薬機法と化粧品・薬用化粧品
表皮や真皮に作用するような強い成分が入った物を誰でも買えたら危ないので、市販の化粧品の成分は角質層までしか浸透しません。シートマスクも市販の化粧品なので、含まれている成分は角質層までしか浸透はしないのです。
”角質層”とは肌をバリアしてくれている死んだ細胞のこと
さて、角質層は肌のどの部分の事をいうのでしょうか。
角質層とは
皮膚の一番表面の死んだ表皮細胞の事で(死んだ表皮細胞=角質)0.02㎜ほどの膜のことを角質層という。”角質細胞”と”細胞間脂質”で出来ていて乾燥などから皮膚を守る保湿膜でバリアのような役割をしている。
※表皮細胞は基底層で生まれ、14日かけて角質層の下まで辿り着き死を迎え”角質”になる。角質は14日かけて皮膚表面に上がり、垢となって剥がれ落ちる。(ターンオーバー)
皮膚は”表皮”とその下にある”真皮”の二つの層から出来ています。角質層は表皮の一番上、最前線で肌を守り、バリアの様な役割をしてくれています。角質層があるから私たちの身体から水分が蒸発することはありませんし、外部から異物が侵入する事は出来ません。

この事実を知った時に、私は化粧品は必要ないと理解しました。
角質層は身体の最前線で守ってくれている細胞なんです。外部からの化学物質や異物の侵入を防いでくれているのです。
せっかく角質層が守ってくれているのに化粧品を塗る。人体にとって化粧品は異物です。それを毎日朝晩つけたら角質層が壊れてしまうと思ったのです。
化粧品の成分を角質層に浸透させるのは良くない
薬機法でも決まっていますが、シートマスクの成分は角質層までしか浸透はしません。角質層は死んだ細胞で、14日で垢となって剥がれ落ちる部分。シートマスク含め、化粧品の成分を肌に塗っても剥がれ落ちる死んだ細胞に浸透させているだけ、という事なんです。
水分をたっぷり含んだシートを肌の上にのせるので、”肌が潤った気分”にはなりますが、角質層が潤うだけで表皮や真皮には作用はないので、シートマスクによって皮膚が良くなることはありません。
シワ、弛み、シミなどはもっと皮膚の奥深く、表皮や真皮で起きているので「シワが減った」「シミが薄くなった」という皮膚が変化するような作用は、化粧品に入っている成分によって起こる事はないのです。
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シートマスクを朝晩・毎日やりすぎると角質層が壊れてしまう事もある
角質層は肌を最前線で守るという、バリアの様な役割をしてくれています。
シートマスクをやりすぎると、その大切な角質層を壊してしまう事があります。




多くの水分を含んだシートマスクを肌の上に長時間置くと、角質層がめくれあがります。そして、細胞間に亀裂が出来て肌の水分が蒸発。結果、シートマスクをする事により肌バリアが壊れてしまうのです。
シートマスクを剥がした後は肌表面がしっとりするので肌にいい気がします。ただ、洗顔後に何もつけないと肌が乾燥するのであれば、シートマスクにより肌の乾燥は治っていないということですよね。

健康な肌は、何もつけなくても乾燥する事はありません。ですので、乾燥の為にシートマスクをしている方に私はオススメはしません。
乾燥肌を治したいのであれば、まずは肌のバリアを復活させる事。その為には使用しているシートマスク含め、化粧品をやめる事が健康的な肌にする第一歩だと思っています。
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YouTube:シートマスクについてお医者様の見解
お医者様がシートマスクについてお話をされている動画があったので共有させていただきます。角質層や薬機法、化粧品の効果についてもお話されているので是非みてみてくださいね。
友利新公式チャンネル(内科・皮膚科医)
シートマスクを長時間つけることにより、角質のバリア機能を壊してしまうというお話をされています。シートマスクでやってはいけない注意点もお話されているので、現在使用されている方は是非みてみて下さいね。
北條元治|形成外科医・肌の再生医療の専門家チャンネル
高級な化粧品でもプチプラでも、効果は変わらないという衝撃的なお話もされています。
また、化粧品に含まれている美容成分・美容物質=生体に作用を起こすもの、ということであれば正の作用もあれば副作用もある、とお医者様目線でお話をされています。
薬機法やステマ規制がありますが、まだまだ魔法の様な効果があるという商品の発信を見る事があります。北條先生の動画は「なるほど」と学べる事が多いので、他の動画も是非みてみてくださいね。
まとめ:シートマスクは肌乾燥を防ぐ為の物ではなく、リラクゼーションとして使用する
シートマスクで肌の乾燥やシワなどを治す事は出来ません。美容効果を求めて頻繁にシートマスクをすると、角質層が壊れて、肌荒れ、敏感肌になる可能性があるので使用はオススメしません。
だからといって使用を否定しているわけではありません。
日焼けをした後のクーリング、気分をリラックスさせる為などに使用するのは良いと思います。ただ、何分もシートマスクを肌につけたままにしておくと角質層が壊れてしまうので使用するとしても1.2分程度で終わるのがいいと思います。
- 肌を綺麗にしたいという理由であれば、シートパックは使用しない方が良い
- 使用する際は日焼け跡やリラクゼーションの為
- 毎日の使用、長時間の使用は避ける
肌の乾燥やシワに悩んでいる方には、シートパックよりも肌断食(宇津木流スキンケア)をお勧めしています。興味のある方は下記リンク記事を読んでみて下さいね。
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